好きなんだ。
だからこそ、あなたを追おうと考えた。
だからこそ、俺は左手の手首を切った。
それなのに・・・・・・
With you.
気付いてしまった。
病院のベッドの上。
左手首には既に痛みは無い。
いや、初めから無かったのだろう。
病院の天井が見える。
気付いてしまった。
気付きたくなかった。
あなたを追う為に。
なのに、気付いてしまった。
涙が溢れ出る。
「・・・ッ・・・なんでっ・・・・・・何で死んじゃうんだよ・・・ッ!」
声を押し殺して、泣いた。
俺以外誰も居ない、この病室で。
―――千石さんッ・・・
俺の傍に・・・ずっと居てくれるっていったよね?
俺のこと、ずっと大切にするって言ったよね?
・・・・・なのに・・・・何で・・・・・・・
俺を置いて逝ってしまったの?
『伊武くん。』
千石さんの、あの優しい声が頭に甦って来る。
それと同じで、千石さんも蘇って来てよ・・・。
『ごめんね。』
いつも、本気で謝ってるのか、そうでないのか・・・わからない謝り方。
でも、俺はそこも大好きだった。
・・・・・・・・・・ねぇ。
俺も今から、そこに逝っていい?
あなたに会いたいんだ。
・・・・・駄目だと言っても、俺は会いに逝くよ。
・・・・・・・・・・・・お願い。
そこで、先に進まずに待ってて・・・。
これが俺の、最期のお願い。
聞いてくれますか?
そして俺は、自らの命を自ら絶った。
これで、千石さんに会えるんだ。
アキラ、橘さん・・・みんな。
俺の我侭、本当にごめんなさい。
こんな俺でも、許してくれますか?
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